健康診断・二次検診・検診異常について

健康診断について

当院では健康診断を受け付けています。身体診察、尿検査、血液検査など、「どの項目を行うか」によって料金は異なります。2000-10000円ほどの幅があります。

企業の検診も行っています。出来る限り待ち時間が少ない日時をご案内しますので、窓口にお問い合わせ下さい。


特定健診の費用負担は高齢者は無料ですが、会社、年齢などにより負担が異なります。お手持ちの文書をご参照ください。

通常の健診と異なるのは、「項目が自分で決められないこと」です。各個人のリスクによってできる検査が規定されております。

特定健診は江口 仁医師が担当します。江口 敏医師は原則担当いたしません。
訪問診療の都合もあり、原則予約制とさせて頂きます。御理解の上予約して頂ければ幸いです。

参照:特定健診の厚生労働省のHPhttps://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000161103.html 

まずはお電話ください。外来が空いている場合は当日にご案内できることもございます。

当院の健康診断で大切にしていること

健康診断も可能な限り科学的根拠に基づいて施行します。不安の押し売り、過剰な健診は避けつつ、適切な項目の健診を目指しますのでご相談ください。

医療の賢明な選択(Choosing Wisely)を目指します。Choosing Wiselyについては下記記事をご参照ください。

二次検診・検診異常について

二次検診・検診異常にも対応しています。二次検診の際の留意点を記載しています。ご参照ください。

職場より受診勧奨が出て受診される方が増えました。しかし、初診後、必要な定期受診が出来ないことも多いです。ご留意ください。

血圧高値

数日間でも家庭血圧を測定して頂けると診断の助けになります。採血でホルモンのチェックを行う場合は診察時間が長く、費用もやや多くかかります。

高血糖、血糖高値、中性脂肪高値、高コレステロール血症、高脂血症

検診後ダイエットしてから受診すると判断材料が増えます。家族歴も重要ですので、親類に高コレステロール血症や心筋梗塞の病歴がないかご確認ください。

肝機能障害

B型肝炎やC型肝炎、年代、性別、経過やデータ次第では膠原病のチェックも行います。形態の評価のため腹部エコーを行うことが多く、絶食での来院をお勧めします。

胸部レントゲン異常

胸部単純CTでの精密検査が必要です。ご希望があればレントゲンで初期評価後、CTの医療機関をご紹介できます。

尿検査異常

尿検査の再検査が必要です。おしっこをためて来院して頂けるとスムーズです。また、形態的な評価目的にエコーを行うことがあります。絶食での来院をおすすめします。

がん検診について

実は通常の健康診断では死亡率が低下しない、してもかなり効果は乏しいと言われています。原因の特定はされていませんが、これは健康な人が多く、無駄が大きいからではないかと推測しています。運転免許証と一緒でゴールド健診などにすると効率性が高まるかもしれません。

一方、がん検診は死亡率を低下させる効果が認められています。がん検診で死亡率が低下するものは、胃がん、大腸がん、肺がん、乳がん、子宮頸がんが主です。皆さん、膵臓がんや胆管がんを心配されることも多いのですが、安全に死亡率を下げられる理論がまだ確立していません。

在宅医療ではがん検診を行っていません。がん検診は保険適応ではないこと、年齢や体力的に検診の効果が限定的であること、内視鏡などの侵襲的な検査を嫌がられることが理由です。血液検査は定期的に行っていますが、血液検査で分かったときは早期癌ではないことが多いです。がん検診の健康寿命の延伸効果が高いのは40~60歳ですね。

Choosing Wiselyとは、ゼロリスクを避け、不安な感情をコントロールすることにより適切に医療を利用することです。

Choosing Wiselyについて https://choosingwisely.jp/

Choosing wiselyの健康診断について https://choosingwisely.jp/service/

小泉 俊三先生によるChoosing wiselyの記事 https://www.jstage.jst.go.jp/article/naika/105/12/105_2441/_pdf

*小泉 俊三先生は佐賀大学医学部附属病院総合診療部の前教授で、大学勤務時代に大変お世話になりました。